2013年9月27日金曜日

司法試験などの見直し推進を 法曹養成制度改革推進会議設置、閣議決定

 課題としては、
(1)今後の法律の専門家の人数
(2)法科大学院の在り方
(3)司法試験の内容
(4)司法修習の中身
(5)司法試験合格者

課題が明確なら、答えも出しやすいでしょう、頑張ってほしいものです。
あと、弁護士の雇用についても何かしらの改革をしないと試験合格しても仕事ない弁護士が増えちゃいますよ。



司法試験などの見直し推進を 法曹養成制度改革推進会議設置、閣議決定
産経新聞 9月17日

 政府は17日に開かれた閣議で、司法試験や法科大学院のあるべき姿など法律の専門家を養成する制度の見直しを進めるため、官房長官や法相、文部科学相ら関係閣僚で構成する「法曹養成制度改革推進会議」を新たに設置することを決めた。

 推進会議の下には、法曹界や経済界、消費者団体などからの有識者が集まった「法曹養成制度改革顧問会議」が設けられた。

 顧問会議メンバーは、納谷廣美・前明治大学長▽阿部泰久・日本経済団体連合会経済基盤本部長▽有田知●(=徳の心の上に一)・元福岡高検検事長▽宮崎誠・元日本弁護士連合会長▽山根香織・主婦連合会長▽吉戒修一・前東京高裁長官の6氏。

 また、内閣官房の下で制度改革の方策を立案する実務組織「法曹養成制度改革推進室」も新たに設置された。改革推進室は法務省や文科省、最高裁、日本弁護士連合会の各組織からの出向者らで構成される。改革推進室メンバーが今後、法律の専門家を養成する制度の改革プランを企画立案。顧問会議に意見を聞きながら、課題の解決を目指す。

 課題としては、(1)今後の法律の専門家の人数(2)法科大学院の在り方(3)司法試験の内容(4)司法修習の中身(5)司法試験合格者の活動領域の拡大-などがあげられる。特に(5)については、顧問会議とは別に、有識者懇談会と3つの分科協議会を置き、法律の専門家が広く社会に受け入れられる方策を検討する。

 政府は平成14年、司法試験合格者を「22年ごろには年間3千人程度」とする目標を閣議決定したが、新司法試験の合格者は20年以降、約2千人で推移し、法科大学院への入学者や同大学院修了者の司法試験合格者数が低水準にとどまるなど、将来の法律の専門家を養成する制度は問題が山積している。

 このため、法曹養成制度検討会議が今年6月までの約1年間、改革案を協議してきた。しかし、司法試験の年間合格者を3千人とする計画の撤廃を提言したほかは具体策を打ち出し切れていなかった。

2013年9月18日水曜日

司法試験合格率26.8% 法科大学院敬遠の傾向強まる

法科大学に通ったとしてもよほど志が高くないと司法試験など受からないようですね。
結局、ロースクールは失敗だったという事なのでしょうか。
でも、このままどんどん無くなっていってしまうとするとちょっと寂しいですね。

司法試験合格率26.8% 法科大学院敬遠の傾向強まる
朝日新聞デジタル 9月11日

法務省は10日、法科大学院の修了者らを対象とする今年の司法試験の合格者を発表した。7653人が受験し、2049人が合格した。合格率は26・8%と昨年(25・1%)からやや上昇したものの、合格率が1割を切る法科大学院が全74校のうち25校を占めた。

 合格者は20~57歳で、平均年齢は28・37歳。各校の合格率をみると、慶応、東京、一橋、京都の4校が50%超となる一方、3校は合格者ゼロ。文部科学省は「入試の競争倍率が2倍未満」「3年連続で司法試験合格率が全国平均の半分未満」などの基準に基づき、過去最多となる計18校で来年度の補助金を削減する。

 法曹養成制度のあり方を検討してきた政府の会議は6月、合格者の少ない法科大学院の修了者に司法試験の受験資格を与えないなどの「法的措置」を導入することなどを提言しており、成績不振校をとりまく環境は一層厳しくなりそうだ。

2013年9月13日金曜日

熊谷死刑囚の刑執行=中華街の料理店主殺害―政権交代後6人目・法務省

死刑制度には賛否両論ありますが『何の面識も理由もなく父を殺した熊谷死刑囚の死刑は当然。』というのが遺族のコメントだそうです。
このコメントを聞き遺族の立場になってみると私は反対とは言えません。
ただし、冤罪の生み出す構造事態が改善されていない事には危惧を覚えます、死刑制度自体より絶対に冤罪が起こらないよう改革する方が先ではないかと個人的には考えています。


熊谷死刑囚の刑執行=中華街の料理店主殺害―政権交代後6人目・法務省
時事通信 9月12日

 法務省は12日、2004年に横浜・中華街の料理店主を射殺したなどとして、強盗殺人など6罪に問われ死刑が確定した熊谷徳久死刑囚(73)の刑を東京拘置所で執行したと発表した。執行は4月26日以来で、現在の安倍政権下では3回目。昨年12月の政権交代後、計6人に執行されたことになる。
 同省によると、熊谷死刑囚は11年3月に刑が確定した。未執行の確定死刑囚は132人となった。
 記者会見した谷垣禎一法相は、「再審に該当する事由や執行停止を命じる理由の有無を慎重に検討した上で、この時期に執行を命じた」と述べた。執行には立ち会わなかったという。
 確定判決によると、熊谷死刑囚は04年5月、中華料理店主=当時(77)=を射殺し、現金約43万5000円を強奪。同6月、東京の地下鉄渋谷駅構内で男性駅員に発砲して重傷を負わせ、紙袋を奪うなどした。 

2013年9月5日木曜日

「かつて弁護士はかっこよかった」 ベストセラー著者が描く「最終弁論ストーリー」

>>「特に若手弁護士の中には、法科大学院の奨学金や司法修習の貸与制給与などで、最初から数百万円の負債を抱えている人もいます。しかも、法律事務所の数に対して弁護士の供給が多すぎる事情もあって、就職先が見つからずにスタートラインからつまづいてしまうケースもあるのです。」
仕事も見つからず、借金だけ残ってしまったら返済もできず、いくら弁護士といえど路頭に迷ってしまうのですね。
しかし、せっかく苦労して資格を取得したのですから楽に金を稼ごうとせず、正義芯をもち依頼者の為に一生懸命になれる弁護士を目指した欲しいものだと思います。
いくらお金が欲しいと言っても、悪徳弁護士にだけは、ならないで欲しいと願います。


「かつて弁護士はかっこよかった」 ベストセラー著者が描く「最終弁論ストーリー」
弁護士ドットコム 8月30日

弁護士は「憧れの職業」ではなくなった!?

「突然ですけれども、弁護士はお嫌いですか?」。そんな質問をいきなりふってきたのは、ベストセラー『裁判官の爆笑お言葉集』の著者として知られる法律系ライター・長嶺超輝(ながみね・まさき)さんだ。9月10日に新作の『伝説の弁護士、会心の一撃! ― 炎と涙の法廷弁論集』(中公新書ラクレ)を世に送り出す。「弁護士嫌い」の人に向けて、「弁護士のかっこよさ」を伝える本なのだという。

●「この社会には、弁護士に対する疑念や不信感がこびりついている」
「私は若い頃、弁護士を目指していましたが、司法試験の壁が高すぎて、泣く泣く諦めた身です。しかし、いろんな方から『弁護士になんか、なれなくて正解ですよ』『弁護士なんかロクなもんじゃない』といった主旨のメッセージを受け取るようになりました。著書の感想として、あるいは、知人から直接言われることもありました」

こんなメッセージを「慰めの言葉」として受け取りつつも、「おそらくそれだけではないはず」と長嶺さんは疑念を抱いていた。

「この社会には、弁護士という法律家に対する、敬遠・疑念・不信感・敵視が、うっすらとこびりついているのかもしれません。自分にとっての憧れの職業が、世間のあちこちで嫌われている事実を知るのは、ショックとまではいかなくとも、決して喜ばしいことではありません。

いままさに人生のトラブルに思い悩み、弁護士に相談しようかどうか迷っている人の中にも、『偉そうに振る舞われるんじゃないか』『法律の難しい話で煙に巻かれるんじゃないか』『報酬をぼったくられるんじゃないか』……と、弁護士資格者への期待感と不安が入り混じっている方がいらっしゃるかもしれません」

●「弁護士はいつの間にか、社会の理不尽と戦う職業ではなくなった」
たしかに世間が抱く弁護士のイメージは、案外ネガティブなのかもしれない。「でも、その一方で、世間では今、あるTVドラマが大人気を博していますよね」と長嶺さんは指摘する。『半沢直樹』(TBS系列)のことだ。

「銀行の闇を描くこのドラマには、他人の人生を踏みにじってまで自己保身を図ろうとする上司や取引先が登場します。主人公の半沢自身も、彼らの見苦しい保身のワナに引っかかってしまいます。しかし、反発して激しく吠え、保身の裏でうごめく理不尽な陰謀を打破しようと果敢に戦う姿が、多くの視聴者の胸を打ち、『かっこいい!』と支持されているようです」

ならば、弁護士にも期待が集まってもいいのではないか。弁護士こそ、社会の矛盾や理不尽に立ち向かって戦う「かっこいい」職業のはずなのに……。どうして弁護士は嫌われているのか。

「おそらく、答えはひとつ。弁護士がいつの間にか、社会の理不尽と戦う職業ではなくなった、と考えるのが最も自然です」

日本の弁護士人口はこの10年間ほどで、ほぼ倍増し、3万人を超えた。「急増」と言ってもいい。この変化が、弁護士から余裕を奪ってしまっているのではないかと、長嶺さんは指摘する。

特に若手弁護士の中には、法科大学院の奨学金や司法修習の貸与制給与などで、最初から数百万円の負債を抱えている人もいます。しかも、法律事務所の数に対して弁護士の供給が多すぎる事情もあって、就職先が見つからずにスタートラインからつまづいてしまうケースもあるのです。

若手だけでなく、職歴10年以上の中堅弁護士までも巻き込み、生き残りの過当競争が起こっているとも伝えられています。いまは、弁護士にとって非常に厳しい時代なのです」

●熱気とユニークさで法廷を激しく震わせた「伝説の弁護士」を描く
自分の身を守るのに精一杯の弁護士たち。正義のために誰かを助ける余裕も失いつつあるのだろうか。「保身に汲々とする『半沢直樹』の上司ほどではありませんが、志を高く持ちたくても、持ちづらくなっているのでしょう」と、多くの弁護士を取材してきた長嶺さんは語る。

「弁護士がかっこいい時代なんて、今となっては遠い過去のものといえるのかもしれません」。そう話す長嶺さんが、世の人々にもう一度、「弁護士のかっこよさ」を思い出してもらうために執筆したのが、冒頭に紹介した新著『伝説の弁護士、会心の一撃! ― 炎と涙の法廷弁論集』だ。

「弁護士がかっこよかった時代を彩る、数々の『伝説の弁護士』たちが、熱気とユニークさで法廷を激しく震わせた最終弁論ストーリー、それを全国の『弁護士嫌い』な人々へ届けるための書です」

そう意気込む長嶺さんだが、この書には、もう一つの狙いがあるのだという。

「伝説の弁護士たちの言霊を通じ、現在の弁護士業界も、陰ながら応援させていただきたいと思っています。司法試験に挫折した人間からの応援なんか、大半の弁護士の心へは届かないことは理解しています。年間2000人近くが新たにデビューするうち、せめて1%の若手弁護士に届けば十分です」