2012年8月21日火曜日

捜査の信用 失墜…科捜研鑑定不正

鑑定結果をねつ造って一番やっちゃいけないことですよね。
これがまかり通ったら今までの裁判全部やり直さないといけないですよね。
交通事故や無理心中などのねつ造だからまだよかったものの、殺人がからんだ事件だったら冤罪を生んでしまうことにもなりかねませんよね。
捜査の信用を回復させるためにも、この研究員のねつ造がどれくらいあるのか徹底的に調べ上げてもらいたいですね。


捜査の信用 失墜…科捜研鑑定不正(2012年8月17日  読売新聞)

県警科学捜査研究所(和歌山市)の男性主任研究員(49)による鑑定結果の捏造(ねつぞう)疑惑が発覚した16日、県警幹部らは、厳しい表情を浮かべながら、対応に追われた。捜査への信用を失墜させる事態に、県警には市民からの苦情が寄せられ、刑事裁判で重要な役割を果たす裁判員の経験者からは怒りや失望の声があがった。
 県警監察課などによると、研究員は、少なくとも過去2年間で計8回にわたり、交通事故や無理心中などの鑑定結果について決裁を受ける際、所長に提出する内部説明用の資料に、過去の鑑定データを流用するなどしたという。
 16日午前、取材に応じた小西順士・首席監察官らは、「資料の捏造が発覚した鑑定結果に関しても、研究員は鑑定自体はきちんと行っている」「現段階では裁判に影響はないとみている」と強調した。
 ただ研究員は20年以上県警に勤務しており、過去に関与した鑑定結果に関する捜査の進捗(しんちょく)状況を問われると、小西・首席監察官らは「現在捜査中」との答えに終始。報道陣から「科捜研の信用に関わる問題では」とただされると、苦しい表情を浮かべていた。
 刑事裁判で重要な判断材料となる証拠品の鑑定を巡る不正に、県民からは憤りの声が上がった。
 県警警察相談課には、「証拠をきっちり調べる立場なのにそれでいいのか」「しっかりしてくれないと困る」などの電話が約10件かかってきたという。
 また、今年3月、強制わいせつ致傷事件の公判で裁判員を経験した和歌山市の会社員男性(45)は、「裁判員は証拠資料を信頼して判断するしかない。自分たちが考え抜いた結論を覆しかねない不正で、ショックだ」と落胆した様子で話した。